【キッチン編】”生まれ育った実家を住み継ぐ”トット建築による「実家リノベ」

空間に馴染み、暮らしを豊かにする。一級建築士が設計する造作キッチン。

 

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トット建築代表 中根

みなさんこんにちは、トット建築です。今回は「実家リノベ」で製作した造作キッチンのご紹介です。

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概要

竣工     |2024年10月
所在地    |浜松市中央区
築年数    |築40年
規模・工法  |木造2階建て・在来軸組工法
延床面積   |146.37㎡
設計     |株式会社tot一級建築士事務所 中根健一
施工     |株式会社 トット建築

木造2階建て・築40年のお家を、親世帯・子世帯の二世帯住宅へリノベーション。生まれ育った実家をリノベーションする文字通り「実家リノベ」によって、2世帯が暮らす新しい住まいとなりました。
キッチンは弊社が造作キッチンを製作させていただきました!今回の記事ではこちらのオリジナル造作キッチンについてご紹介いたします。

造作家具とは?

一級建築士がその空間に合わせてイチから設計。大工の手仕事で作られるオリジナル家具。

「造作家具(ぞうさくかぐ)」とは、建物の空間に合わせて設計・製作されるオリジナルの家具のことです。主に壁や床に固定される「作り付け家具」のことを指すのが一般的です。多くの既製品と異なり、空間や住まい手のライフスタイルに合わせてカスタマイズできることが一番の特徴です。

トット建築は「造作家具」を使った空間設計を得意としております。
一級建築士による設計と大工の手仕事で作り上げられる造作家具は、空間にぴったり馴染み、住まい手の暮らしをより豊かなものにしてくれます。

ショート動画でもご紹介しています

 

思い出の家に、新しい使い心地を。国産クルミ材を贅沢に使った造作キッチン

無垢の国産クルミ材をぜいたくに使った美しい仕上がり

実家リノベーションの中でも、特に力を入れて設計・プランニングした場所…それがキッチンでした。
それまで分断されていたリビング・ダイニング・キッチンがひとつの大きな空間に統合され、親・子の二世帯が集う一体感のある場所へ。

「せっかく住み継いでいくのだから、既製品ではなく“この家だけのキッチン”にしたい」そんな施主様の想いから、今回は国産クルミ材を使った造作キッチンをご提案しました。

無垢のクルミに保護塗料を塗ってあるだけの、美しい地の色に注目です。

アクセントに青いタイルを使用。こちらも住まい手の方と悩みながら選びました。

弊社オリジナルのスパイスラックと、丸みを帯びたかわいらしい電球

 

こんなところに電源プラグが!スマホを充電したり、ホットプレートが使いやすかったり…こうした小さな工夫が暮らしをより豊かに

 

現在、外国産材を使われることが多いなか、あえて国産のクルミ材を選びました。理由はやはり「住み継いでいく」住まいであるからです。

国産クルミ材の魅力

国産のクルミ材は、落ち着いた優しい色合いと、手に馴染むやわらかな質感が特徴。時間が経つほどに見た目・質感の味わいは深まり、長く住み継ぐ家にぴったりの素材です。

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トット建築代表 中根

毎日手に触れる場所だからこそ、本物の木材にこだわりたいですよね。

ぴったりなのは寸法だけじゃない!住まい手の暮らしに合った仕様で組み上げます。

今回、天板とシンクが一体型となって成形された人工大理石を使用しています

取っ手・ハンドルのようなミクロなパーツも全てお選びいただけます

空間を彩るタイルも、お客様といっしょに悩みながら決めていきます

電源プラグもタイルに合ったものをチョイス!

木材のぬくもり、タイルのひんやりとした質感、真鍮のしっとりした光沢。それらを実際に手に取って、肌で触れながら選んでいきます。
「この空間には、どんな色が合うだろう?」「この収納のハンドルには、どんな手触りがいいだろう?」
頭の中で想像したイメージを、具体的な素材として探し求めていく。お客様と一緒にこだわり、時間をかけて選んだマテリアルを組み合わせたとき、世界にひとつだけの特別な家具としての息吹が吹き込まれます。

引き出しだけで23個!半自動で閉まる(セルフクローズ)収納

 

引き出しを全て開けると…

これだけの収納量を確保しています!

二世帯が心地よく暮らすためには、余裕のある収納計画が大切。家族の人数が増えるほど、暮らしの質を保つための十分な収納が必要です。
キッチンには合計23個もの引き出しが設けられており、非常に充実した収納力を持っています。収納は引き出しだけでなく、オープンになっているもの、乾燥できるもの等をご用意。各引き出し・シェルフは、鍋や食器、調理器具などを効率的に収納・使用できるよう工夫されています。

「使えるものは使う」既存品の有効活用例

食洗器も、クルミの天板を使うことで違和感なく組み込んでいます。

元々のキッチンから取り外し、クリーニングして再利用しています

お客様からのご要望で以前使っていた水素水マシンも移設・組み込み

造作キッチンには、以前使っていた家具をそのまま再利用することが可能です。使えるものを大切に使い続けることでコストを抑え、環境への配慮にもつながります。

家事動線を考慮した工夫

かわいらしい丸い照明は、手元のスイッチで入り切りが可能

ワイヤーシェルフでフライパンなどを乾かし、そのまま使いやすい位置に。

家事がスムーズに進むキッチンには、必ず理由があります。無駄のない流れるような家事動線、日々の使いやすさを支える細やかな配慮、使いやすいレイアウトやちょっとした収納の工夫…そういった“目には見えない設計思想”が暮らしの中に確かな豊かさを生み出します。

使いやすいキッチンの秘訣は回遊性にあり!

最奥が「行き止まり」になっており、回遊できない動線

施工後は、左からでも右からでもスムーズに移動、回遊できる動線に

動線の中に組み込まれた洗面所

キッチンを中心としてリビング・洗面・ランドリーへ回遊できる動線を確保することで、調理・洗濯・片付けが一筆書きのようにスムーズにおこなえます。また、住まい全体を8の字に回遊できる動線の中で親世帯・子世帯双方が使いやすい配置・レイアウトになっています。

トットが目指す「住み継ぎたくなる暮らし」

夜の雰囲気もGOOD
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トット建築代表 中根

トット建築の設計・製作による「造作キッチン」はいかがでしたか?。

最後までご覧いただきありがとうございました。
トット建築の目指す「住み継ぐリノベーション」において、安心・安全性・快適性はもちろん、そこには”住み継ぎたくなる豊かさ”が必要であると考えております。
どんなに安全で快適であっても、そこに住まい手の個性や愛着や生まれなければ「住み継いでいく」という選択にはならないからです。
だからこそ、造作家具・造作キッチンは住まいに喜びと豊かさを生み出し、暮らしそのものに愛着を持ってもらえるきっかけになるため、今回の「実家リノベ」のようなシチュエーションとは非常に相性が良いと言えます。ご紹介させていただいた実家リノベーションでは、住まい手の方の想いや愛着を大切に空間をリノベーションし、新たな生活の中心となる”造作キッチン”を住まい手の方と作り上げる…その過程も含めて、これからの長い時間をより愛着を持って豊かに楽しく暮らしていただける住まいになったと感じております。

今回は「実家リノベ」を前編・後編、そして造作キッチン編と三回に分けてご紹介させていただきました。
私たちはこれからも「住み継いでいきたい」と心から感じていただけるような住まい・リノベーションを提案・実現いたします。

 

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